少年は
世界で最も貧しい村の
最も貧しい家で生まれた。

得てして貧しい者は虐げられる運命にある。
世界から村は虐げられ、
家は村から虐げられ、
少年は家から虐げられた。


しかし、
そんな少年には多くの友や支援者がいた。
彼らの助けにより、
少年は学問の道に進むことができた。






学問を身につける中で、
少年は貧困から抜け出す術を学んだ。

そうして




いつしか少年は青年になり、
青年は商いをして、
貧しさとはかけ離れたところにいた。





だが
青年は少年の頃を忘れなかった。
まるで貧困から逃げるようにして、
商いの道に没頭していった。



商いの道は高く険しい山のようで、
進めば進むほど多くの者が落伍していった。
その中には青年を助けた者達もいたが、
青年はあらゆる手段で登っていった。


より高く
より高く
さらなる高みへ・・・




そして誰もよせつけない高みへ登りつめたとき、
彼は一つぶのなみだをおとした。






おわり

FC2
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送